知らないでは済まされない!今更聞けない【水引】の結び方の種類と意味・用途を解説
2020.02.13公開
冠婚葬祭や季節の挨拶で目にする《水引》
お歳暮やお中元、結婚祝いや出産祝い、そして法事やお葬式で目にする《水引(みずひき)》。
近年はその高いデザイン性も評価され、髪飾りなどの熨斗以外の小物にもモチーフとして使われている、和の装飾アイテムです。
いうなれば日本伝統のラッピングである水引ですが、その結び方や色によって、込められた意味や使用すべきシーンが違います。
社会人なら常識として知っておきたい、主な水引の種類と意味、用途をご紹介します。
そもそも水引って何のためにあるの?由来は?
和の趣を感じる水引ですが、単なるおしゃれな飾りではありません。
水引は古来から、「未開封である」という封印の意味や魔除けの意味を持ちます。
また、引けば引くほど強く結ばれるものが多いことから、「人と人を結び付ける」という意味も。
また、水引という名前は、和紙をよって長いこより状にし、水のりを引いて作ることからその名がついたと言われています。
宮廷への献上品に紅白の麻の紐を結ぶ習慣があったことや、明からの輸入品の箱全てに赤と白の縄が縛り付けられていたことなど、起源や由来は様々な説があり、はっきりと明らかになっていません。
ですが、室町時代から日本の冠婚葬祭の贈答品に必ず存在していた、歴史ある装飾品です。
水引にはそれぞれの形、色に意味があり、用途と作法が異なります。
なんとなくで水引がデザインされた熨斗や封筒を選び、誤った用途で使用してしまうと、大変失礼にあたるので、しっかり覚えておきましょう*
水引の種類①蝶結び(花結び)
最も目にする機会が多いのが、リボンの蝶々結びのようなデザインの〔蝶結び〕です。花結びとも呼ばれます。
蝶結びは結び目を何度でも簡単に結び直せることから、「何度繰り返しても良いお祝い事やお礼」などに用います。
例えば、お中元やお歳暮、出産祝い、入学祝い、お年玉など。
ロフトや東急ハンズの封筒売り場でも、蝶結びの水引がついた封筒が一番多く並んでいます。
様々なシーンで利用できる蝶結びですが、結婚祝いや結婚式の御祝儀袋、お見舞や快気祝いで使うのはタブー。
簡単にほどけてしまい、何度も結び直せることから、「また繰り替える」という意味となってしまいます。
相手を想った贈り物が、水引のデザインひとつで離婚や病気の再発を意味する物となってしまうので、気をつけなければなりません。
水引の種類②結び切り
逆さまになったリボンのようなデザインの水引は、〔結び切り〕といいます。
水引を堅結びした形で、一度結ぶとほどけません。固く結ばれてほどけない=離れない、という意味を込めて、結婚式の御祝儀袋や内祝いの贈り物によく用いられます。
結び切りは、「二度と繰り返さないでほしい」という意味を持つことから、傷病のお見舞、災害見舞い、お通夜や葬式などの弔事で使用します。
傷病のお見舞、災害見舞いでは紅白の結び切り、お通夜や葬式などの弔事では黒白の結び切りの熨斗を使うのがルールです。
(ただしお見舞いに使う封筒には、熨斗なしにすることが多かったりするようです)
水引の種類③あわじ結び
〔あわじ結び〕は、結び切りの結び目の部分が複雑なデザインになったかたち。
意味や用途は結び切りと同じで、「二度と繰り返さないでほしい」シーンで使用されます。
見た目が華やかなことや、「末永くつき合う」という意味から、結婚式の御祝儀で一番使用される水引です。
結び切りはあわじ結び簡易版であるという説もあります。
結び切りよりも凝ったデザインなので、髪飾りや、包装の飾りとして使われることも。
あわじ結びという名前の由来は、結び目の形が貝のアワビに似ているからという説があります。
水引の種類④梅結び
最後にご紹介するのは、特に婚礼に多く用いられる〔梅結び〕。
5枚の花びらをもつ梅の花をモチーフにした、丸っこく可愛らしい形の水引です。
あわじ結びや結び切りと同じく、簡単にはほどけないので「固く結ばれてほどけないように」という意味が込められています。
また、梅結びのモチーフになっている梅は縁起物のひとつ。結婚式の引き出物や縁起物として、梅干しは定番ですよね。
お目出たい植物の代表である「松・竹・梅」のひとつであり、長寿や幸福の意味が込められています。
見た目が可愛らしいだけでなく、その意味も結婚式に相応しいことから、花嫁さんの間では梅結びを利用したアイテムをDIYするのも人気です。
おさらいしよう♡水引の意味や用途は完璧?
社会人として知っておきたい、水引の意味やその使用用途をご紹介しました。
単なる飾りではなく、大切な意味が込められた歴史ある装飾品。間違えると「知らなかった」では済まされないので、贈り物をする際はしっかり確認するようにしましょう♡
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