日本版のステンドグラス?!器が光で透けてひかる【蛍手】の技術にびっくり

2020.10.03公開
きゅん
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「蛍手」って知ってますか?

「蛍手(ほたるで)」という陶芸の技法をご存知でしょうか。

器に詳しくない方でも、見たことはあるはず。この、茶碗に入った小さな透かし模様を入れる技法のことです。

透かし彫りをした器に、透明な釉薬をかけて焼き上げることで、光をかざすと透かし彫りの部分が明るく透き通ります。

この透き通った光を蛍の光に例えて、「蛍手」という名称になったそう。

蛍手の器は茶碗や酒器など、和食器にアクセントとして使われている(ちょっと古い)イメージがありますが…

最近、私たちが食卓で使いたくなるような、眺めていたくなるような、新しく美しい蛍手の作品がたくさん生み出されています。

一万年以上前の縄文時代からあった透かし彫りの技法が、蛍手に発展し、令和時代に新鋭作家たちの手によって現代的な器に仕上げられる…。

そう考えると、なんだか壮大でロマンチック。

この記事では、集めたくなる蛍手の器たちや、日々の生活への取り入れ方、注目の陶芸作家をご紹介します。

とても美しい、蛍手の器たち

これまで、おちょこやお茶椀など和食器でよく使われていた蛍手の技法。

我々世代では、ザ・和食器を普段使いする習慣がない方も多いですよね。

でも、今人気の蛍手の器は、和食器にとどまりません。

こちらは、日本茶だけでなく紅茶を淹れたくなるような、カップ&ソーサー。

まるでレースに縁どられたような美しさ。

雪の結晶のような、雨粒のような…

小さなドットで装飾されたボウル。

使い勝手が良さそうです。一体なにを盛りつけようか、考えるとワクワクしますね。

蓋がついた蛍手の器。保存容器としても活躍しそうです。

蓋は小皿としても使えます。

美しく光を通す、片口やぐい呑み。

釉薬の青と緑のグラデーションがとても涼やか。

特別感のある蛍手の酒器は、父の日や敬老の日のプレゼントにもよさそうです。

まるで芸術品のような蛍手の器。とても綺麗だけど、我が家の食卓では浮いてしまうのでは…と思った方もいるはず。

実際に普段使いをしている方々はどのように取り入れているのでしょうか。

蛍手の器を日々の食卓に取り入れて

すだちそうめんを大きな蛍手のボウルに盛りつけた、なんとも涼し気なランチ。

ちらりと光が透ける蛍手の器は、ガラス食器とは違った清涼感がありますね。

蛍手の器でいただくフルーツ白玉寒天。カラフルな果物とゼリーが可愛らしいですね。

ドット模様が施された蛍手のケーキ皿。

シンプルなデザインなので、どんなスイーツを盛りつけても絵になりそうです。

蛍手のお茶碗に煎茶を淹れて、おやつタイム。

やさしい磁器の質感にも、なんだかほっとさせられます。

蛍手の器をてがける陶芸作家さんたち

蛍手の器に心惹かれたなら知っておきたい、存在感のある陶芸作家さんたちをご紹介します。

伊藤剛俊さんは、レースをそのまま器にしたような繊細な蛍手の器を手掛けています。

のぐちみかさん。

まるでステンドグラスのような、カラフルで美しい蛍手の器を生み出しています。

大井寛史さんは、日常生活になじむ蛍手の器をたくさん手掛けています。

茶碗や平皿、ボウルなど、シリーズで揃えたくなりますね。

蛍手の器を手に入れたい♡

ずっと昔からある陶芸の技法、蛍手。

実はこんなに素敵な器たちが次々生み出されていたなんて、感動しました。

プレゼントとして食器を選ぶ際や、特別な一枚が欲しい際。

蛍手の器を選んではいかがでしょうか。

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